今回は、U12年代のヘディング練習について、興味深い記事がありました。
イングランドサッカー協会は11歳以下の選手のヘディング練習を禁止する指針をだしました。米国でも2016年に同様な運用がされ、欧州サッカー連盟も若年層を対象にヘディング練習を極力減らす方針のようです。発達中の選手達の脳を守るのは世界のトレンドです。また、Jリーグでは脳震盪による交代枠を導入し、選手に無理をさせず安全確保を考えての決定です。
この報道で気がついたことが二つあります。一つは、ヘディング練習に一定の時間を割いているな、この年代はキック力が未熟なので、ヘディングの技術は中学からでも間に合う。ヘディングよりも足や頭以外での浮いたボールのコントロールを身につけることが先決だと再確認しました。
二つ目は、小学校高学年の試合でGKからのゴールキック、パントキックからの展開で、ヘディングの競り合いが多く見受けられます。基本はグランダーでパスをつなぐ、スペースを使う、「ボールを運ぶ・つなげる」の基本がしっかりできる選手を育成することが重要だと考えます。
海外のサッカー関係者がJリーグを観戦してテニスやピンポンを見ているようだというコメントを聞いたことがありますが、今年度の川崎フロンターレはパスを繋ぐサッカーで、他を圧倒的する強さでJリーグ・天皇杯を優勝しました。川崎フロンターレのボールをつなぎ、DFラインを崩す創造性の高いパス、三苫選手のドリブル・アウトサイドキック、家長選手の攻撃の起点やゴール前の勝負強いプレーは見ているものを魅了しました。そんな中、ミスター川崎フロンターレ 中村憲剛選手が引退しました。中村選手に続く選手が育ち、今の川崎フロンターレの基盤を作ってきた選手です。府ロクサッカークラブのOBである中村選手、お疲れ様でした。これからも日本サッカーの発展のために活躍することを期待しています。
20220615 追記
最近、4年生の試合を見ていると選手のキック力もつき、浮いたボールやヘディングするシーンが多くなってきました。U12年代の特に小学校4年生以下のヘディング練習について、脳への衝撃や安心・安全を確保して、ヘディングの基本的スキルや空間認識、恐怖心をなくすには、まずどういう練習が良いか考えていました。そこでゴムボールを使う練習を取り組むことにしました。家の中でもできますし、胸トラップ、ボレー、ドリブル等の練習にも使えそうです。
私たちの育成も日々、チャレンジです。この結果がどうなるか楽しみです。その成果?は後日、報告したいと思います。
<参考資料:JFA 育成年代でのヘディング習得のためのガイドライン>