新年、あるOB選手と久ぶりに会いました、彼との再会は卒部以来になるので6年振りになります。中学では部活動でサッカーを続け、活躍している風の噂は人づてに聞いていました。
高尾SCの少年時代、彼は引っ込み思案の性格で仲間となかなか打ち解けられず、選手間トラブルもあり、ご両親も大変心配していました。そんな彼が合宿や遠征にも参加し人一倍の努力を重ね、少しずつ成長していく姿を見ていました。最後に中学でもサッカーを続けますと言って卒部していきました。けして器用な選手ではない彼が中学サッカー部でキャプテンになり、中体連トレセンにも選出され、高校でもサッカーを続け成長し続けてくれました。
彼と二人で昔話や近況について話しながら、彼に一つ聞きたいことがあるんだけど「なぜサッカーを辞めなかったの」と尋ねると、「サッカーが好きだし、それを応援してくれる両親にも申し訳ないし、諦めたらだめだと思った」と話してくれました。
そんな彼の横顔をふと見ると、頬に一筋の涙が流れていました。本当に苦しかったんだね。よくぞ壁を乗り越えたね。そして、心からサッカーが大好きになったんだね。
もうあの弱弱しい少年の顔ではなく、自信に満ちた逞しい青年の顔になっていました。私たち指導者にとって、サッカーを通じ人として成長し続ける姿に出会うことは、これ以上の喜びはありません。
ありがとう、S太!こいつは春から縁起がいい!
追伸 彼は高校卒業後、トレーナーを目指してサッカー専門学校に進学するそうです。
「あっぱれ!」今度は私達 指導者に教えてくれよ、頼むぞ!